リハビリ時の歌の効能について

リハビリとは、キツくて辛くて痛いもの。をくいしばって歩行練習をし、根性で歩けるようになる…というイメージが、テレビなどの影響であるような気がします。現在ではひどい痛みをともなうリハビリはかえって悪影響になるということで控えている療法士も多いのですがそれはあまり知られていないのかもしれません。

私は脳梗塞で倒れた母のリハビリを、自宅で毎日のように行っています。動きにくい関節を懸命にのばし、重たい体を必死で持ち上げ、右手一本で手すりにすがって立ち上がる、それ自体はもちろんイメージどおりの「キツくて痛くて辛いもの」といえるでしょう。当然のことですが、キツくて痛くて辛いだけのリハビリはけして楽しいものではありませんから、続けることが難しいです。自発的にリハビリをしようという気持ちが起こりません。後ろ向きの気持ちのままでは効果も上がりにくいものです。

massage-1015568_6401

そこで私は母に歌をすすめました。リハビリをしながら歌を歌うのです。もともと立ち上がるときに「よっこらしょ」と掛け声をかける癖がありますから、それに「えんやこらせーえ、どっこいせ」と民謡風の調子をつけます。立ち上がったあとも立位を持続させる必要があるので、そのまま母の好きな歌をいっしょに歌います。盆踊りで歌うような歌であったり演歌であったり、童謡であったりいろいろですが、歌を歌うことで気がまぎれ、キツさや痛みを和らげてくれるようなのです。

もちろん、歌いながらも姿勢や安定性には気を付けています。楽しく歌いながらリハビリをすることで、母はリハビリを嫌だとは言わなくなり、結果、毎日つづけることができるので、状態はどんどん良くなっています。『病は気から』とう言葉はリハビリにも当てはまっていると思います。